メッシやロナウドなど、スーパースターの華麗なドリブル突破などがメディアで露出すればするほど、試合中に「1人で全員抜いてやるぞ」と言わんばかりの、無謀な挑戦をする子が増えているように思える、今日このごろ。もちろんマネをしてどんどん挑戦して欲しいのですが、サッカーは、そんな方法では勝つことができません。
彼らスーパースターの華麗なドリブル突破は、ピックアップされるスーパープレイより数秒前、数分前から、簡単にパスを出したり、顔を上げ周りをよく見て、様々な駆け引きが事前にあってから、スーパープレイが生まれているのを知って欲しい。
サッカーは、周りを見る
相手が嫌がる駆け引きをするためには、相手が嫌がることをしないといけません。そのためには、相手の様子を感じる、見ることが必要になってきます。
「見て、感じる」には、ボールばかり見ていてはできません。顔を上げ周りを見ること、周りの状況判断をしなければなりません。
小学生の低学年でありがちなのが、ボールのみを見て、相手が来たらかわすが、相手選手もボールしか見てないので次から次へと群がってくる。そこ以外の場所は、とんでもない有効なスペースがあるにも関わらず、突っ込んでいく。いわゆる「団子サッカー」。団子サッカーは接近戦を打開するのにとても良い練習で、貴重な経験値となりますが、周囲を見る癖を付けてないと、独りよがりのプレイの癖が付いてしまいます。周りを見ることが出来なければ、次の段階に行くことが出来ません。
今回は、周囲を見る癖をつけ、ボールコントロール、キープ力、チャンスを察するための思考を向上させるための練習の紹介です。
tick-tack 1on1
注)ネーミングは勝手に決めてます。時間制限を設けてやるのと、時計の針が、右や左に動く様子と、右や左に「見て感じて動く」をシンクロさせてオシャレにつけてみました。
以前の記事「知らないと損する!楽しく、個人技を習得する方法」で擬態語と技術の習得と脳のことを説明しました。
首を振る、周りを見る動作を擬態語で表すのに
「tick-tack,tick-tack(チクタク、チクタク)」
という具合いに、擬態語で表現すると子供たちに「スーッと」入り込みました。ゲーム中や練習中に周りを見れてない現象が起こると、「tick-tack,tick-tack!」と声をかけてあげると、皆思い出したように、首を振ってくれているので、こんなネーミングにしてみました。Tik-Tokじゃないですよ。
練習内容 tick-tack 1on1
説明
コーンでゴールを作り、複数設置する。
2人ずつのペアを同時にコートの中に入れる。
それぞれのペアが同時に1対1を行いゴールを狙う。
ゴールはコーンの間をドリブル通過とする。
攻撃方向は固定する。(右側の人は、左のゴール。左側の人は、右のゴールとする。)
ポイント
左右に並ぶゴールは、どのゴールを通過しても良い。
あえて、コートの外枠を決めない。そのため、ゴール通過は、前方のみに決めずに、後方からでも良い。
右側のゴールを狙うチーム、左側のゴールを狙うチームで、ゴールを奪った数をチームで競わせるとより盛り上がる。
密集してる場所はどこか?ぶつからないためにはどうしたらよいか?しっかり周りを見る「tick-tack」の動作を意識させてください。
ゴールを狙うには様々なアイディアがあります。コーチがアイディアを伝えると、そればかり狙うため、ゴールへのアイディアは、選手に任せて見守りましょう。大人よりも素晴らしいアイディアも出てきます。とにかく、自由に放置してみましょう。