サッカーでは、怪我は付き物です。怪我をせずに何十年もプレイできた人は、ほとんどいません。怪我をしないのが一番良いのですが、激しいコンタクトスポーツなのでしかたありません。私自身も、練習中に指の骨折、唇の裂傷、半月板の手術、脛骨の手術、足首の捻挫、と大怪我を多々してきました。そして、相手にも怪我を負わせたこともあります。もちろん故意ではありません。そのため、自分自身が気を付けていても様々なアクシデントとは隣り合わせなのです。
サッカーでの怪我
打撲が一番多いようですが、これは、安静にしていれば治ります。
やはり、重症なのが、骨折と靭帯損傷、次に捻挫と言ったところでしょうか?プレイと関係ないところならば、練習に参加できるので良しとしましょう。例えば、鼻骨骨折とかその辺ですかね。もう一度悲劇的に顔面に衝撃を食らわなければ、大丈夫です。最近はフェイスマスクの装具も装着しますので。
やっかいなのが、上肢・下肢の骨折、靭帯損傷、捻挫これらの整形外科的疾患が、練習の妨げにもなってくるうえに、再発の可能性が出てきます。
プレイできるまでの期間
プレイできるまでの期間は部位によって様々。また回復のスピードも年齢・性別・個人の差があります。主治医の見解に従いましょう。
再開するにあたって
靭帯損傷や、骨折、捻挫から再開するには、主治医の方からもほとんどの場合リハビリテーションの指示が出されます。いきなりプレイしてしまうのは、かなりリスクのあることなので、その傷害に合わせたリハビリが再開されます。
リハビリは、程度や部位によって様々なので、担当の理学療法士の指導のもと行いましょう。またインターネットでも、「○○のリハビリ」や「○○ 理学療法」などで検索すると多くの訓練が紹介されます。
主治医が、「プレイ再開しても良いですよ」と言っても、不安があると思います。その不安を取り除くためには、次のようなことを必ず聞いておきましょう。
- どのくらいの運動強度まで大丈夫か?
- どのくらいの頻度でやってよいか?
- どこまで動かして良いか?
- どうなったら注意が必要か?連絡しなければならないか?
この4つは必ず主治医、理学療法士に質問しましょう。
1.どのくらいの運動強度まで大丈夫か?
チーム自体の練習の内容や強度まで、主治医や理学療法士は知りません。ガチガチに練習しているチームなら強い運動負荷がかかってしまうと、再開しても再発るおそれが、十分にあります。チームの練習状況などを相談して、主治医の意見を求めましょう。リハビリの専門医やスポーツリハビリを多く扱っている医者ならそれらの説明は、意見を求めなくてもしてくれると思いますが、それ以外の医者は、運動の強度など、あまり詳しくない医者もいます。こちらこらしっかりと説明しましょう。
2.どのくらいの頻度でやっても良いか?
運動強度と同様に大切なところです。週1で練習しているのか、週4でしているのかで、傷害部位にかかるストレスは、変わってきます。運動強度と共に質問しましょう。
3.どこまで動かして良いか?
傷害を受けた部分は完治しても周辺組織、周辺の関節は、必ず硬くなっています。あまり無理をし過ぎると関連した関節を痛める可能性もあります。どこまで動かして良いか?どこまで動くかをしっかり認識することが大切です。
それを怪我する前の状態に持っていくのがリハビリなのですが、右肩上がりに良くなるわけではなく、リハビリ後は良く動き、家に帰るとまた少し硬くなり、またリハビリをすると良くなりと、波打つように元の状態に戻りますので、少し硬くなっている状態で無理な練習をしてしまうと、リスクを伴います。
そのため、どこまで動いて良いか?どこまで動かして良いか?をしっかり聞いてこう。
4.どうなったら注意が必要か?連絡しなければならないか?
形状が変わったり、激しい痛み、腫れ、熱感、発赤があると、連絡しなければならないのは、当然ですが、部位や傷害の種類によっては、痺れや動きが悪くなる場合もあります。ただ単に筋力不足で動きが悪いのならば良いのですが、神経のダメージなどで、麻痺がおこるケースも稀にあります。そのため「どうなったらやばい状態?」と主治医と理学療法士には、必ず確認を取りましょう。
- どのくらいの運動強度まで大丈夫か?
- どのくらいの頻度でやってよいか?
- どこまで動かして良いか?
- どうなったら注意が必要か?連絡しなければならないか?
一応私のプロフィールの掲載記事が書かれていますが、トレーナー兼理学療法士です。これらの質問は、メディカルドクターと1人の患者様を完治させる時に最低限、しっかり意見交換している項目です。
子供がスポーツ復帰する親御さんが、これらの項目を質問してくると
「熱心に考えているなぁー」
と、こちらも、余計にアドバイスをしてしまいます。
怪我をされ治療が必要な時は、この記事をまた読み返してみてください。
一番は、怪我をしないことなのですがね、サッカーは、怪我が付き物なのです。